有機ELテレビの仕組みと構造・液晶テレビとどう違うの?

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有機ELディスプレイ(図1)と液晶ディスプレイ(図2)の仕組みと構造をまとめてみました。

図1 有機ELディスプレイの構造

透明電極とシリコン系or有機TFT(TFT: Thin Film Transistor)に挟まれた有機EL発光層に直流電圧が掛かることにより光の3原色に発光する。画素毎の3原色のバランスによりカラー発色し、ディスプレイにカラー映像が映し出される。

 図2 液晶ディスプレイの構造

透明電極とシリコン系TFT (TFT: Thin Film Transistor)に挟まれた液晶層に直流電圧が掛かることにより、バックライトにより注入された白色光が強弱制御され、光3原色のカラーフィルターを透過して3原色の各光の強度が変化する。画素毎の3原色のバランスによりカラー発色し、ディスプレイにカラー映像が映し出される。

有機ELのほうが構造が簡単

一見して分かることは、液晶ディスプレイに比べて有機ELディスプレイの構造が簡素であることです。また、液晶ディスプレイの液晶を挟む構造材にガラスが使われているのに対して有機ELディスプレイではプラスティックが使えて、曲げられる優位さを持っていることが分かります。

これまで、有機ELディスプレイの発光材料で効率の高い光の3原色、特に青色の発光材料の開発に困難が伴い、酸素と水分子(水蒸気)に弱い発光材料の劣化対策とシール性能の高いプラスティックの開発に多くの工数が掛かって来ました。
韓国LGによる生産が軌道に乗り、今年になって各社(LGからのOEMを含め)製品出荷が始まりました。

コストダウンの見通し!

それに加えて、JOLED(2015年1月にソニーとパナソニックの有機ELパネルディスプレイ開発部門を統合してできた会社。)がディスプレイの表面全体の大面積に形成される微細電子回路を真空装置による真空蒸着から、清浄大気環境での印刷技術に置き換えることに成功し、大幅なコストダウンの見通しがついてきました。2019年に量産体制に入るとのことです。

益々、有機ELディスプレイの優位性が高まっています。

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