有機ELテレビは暗い?輝度が低いその理由は?

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有機ELパネルは液晶にくらべて輝度が低いと言われています。屋外で使うことの多いスマートフォンなどでは太陽の光が当たったときに視認性が落ちるなどと言われています。

同じく有機ELパネルを使った有機ELテレビも液晶とくらべて輝度が低いといえるでしょう。

なぜ有機ELは液晶とくらべて暗いのか

枯れた技術と発展途上の技術

液晶ディスプレイモニターが実用化された1990年代から凡そ30年にわたる開発過程で、液晶テレビは精細度、表示面積、演色性能、表示速度、輝度の向上が図られてきており、極めて高いレベルの表示品質に到達しています。有機ELテレビは実用化が本格化したところにあり、技術的には発展途上にあります。従って、輝度についても改善の余地が多く残されていります。

技術的に成熟した液晶とまだまだこらからの有機ELの差と言えるでしょう。

方式の問題

液晶テレビがバックライトの発する白色光を液晶と偏光板による電気的なシャッターにより強弱制御するのに対して、有機ELテレビは自ら発光する素材の発光強度を電圧制御する仕組みになっています。

有機ELの発光メカニズムには発光素材によって蛍光と燐光という発光の仕方があります。蛍光は発光色の設定が比較的容易ですが、入力した電力の25%程度しか光に変換されず、燐光は理論的には100%が光に変換されますが発光色の設定に困難が伴います。光の3原色の赤、緑の燐光物質の実用化は進んでいますが、青の燐光物質が開発途上にあり、全体としての発光効率にまだ改善の余地を残しており、各社開発に尽力しており今後の開発が期待されます。

屋内で使用する有機ELテレビならば問題は無い

こうした有機ELの状況を考えると屋外で使用することのある小型端末の場合は有機ELの輝度が影響してきそうです。ただし、屋内では屋外ほど明るい光に晒されることは無いのでテレビに関しては問題ないでしょう。

本気を出したときの明るさは液晶に敵わないというだけで視聴には問題が無いといえます。

液晶より輝度は低いけど黒の表現が得意

有機ELテレビは液晶テレビが苦手とする漆黒の黒の表現に強みを持ち、極めてコントラストの良い表現力を持っています。液晶テレビが液晶シャッターで光を遮ることで黒を演じるのですが、光漏れにより漆黒を演ずるのが苦手です。

有機ELテレビが印加電圧をゼロにすることで黒を演ずる為、原理的に黒が得手なのは当然なのですが。

展示場においてはこの特性を意識して、有機ELテレビを液晶テレビとは区別して、やや照明を落とした展示にしているケースが多いと聞いています。

[illust_bubble subhead=”テレビなら問題無し!” align=”right” color=”red” badge=”check” illst=”check-w3-l”]液晶と比べると明るさの面では負ける有機ELですが、屋内で見るテレビなら問題無いといえるでしょう。[/illust_bubble]

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